2021.11.24
HACCPとは?0からでも分かる最新の衛生管理法を解説!
昨今話題となっているHACCPですが、一度は耳にしたことのある人も多いのではないでしょうか。
しかし、その意味や従来の衛生管理法との違いなど、分からない部分も多いでしょう。
そこで本記事では、HACCPについて分かりやすくまとめました。
本記事をきっかけに、HACCPへの理解を深めていただければ幸いです。
目次
HACCPとは?
HACCPとは、食品の製造や流通のグローバル化に伴って、国際的に導入が進んでいる食品衛生管理法のことです。
日本でも2018年6月に可決した改正食品衛生法により、2020年6月1日よりHACCP導入の義務化が開始。
2021年6月以降は、HACCP完全導入の義務化が全ての食品関連事業者に求められるようになりました。
また、HACCPの由来ですが
「Hazard(危害)」、「Analysis(分析)」、「Critical(重要)」、「Control(管理)」、「Point(点)」の
頭文字をそれぞれ取ったものから来ています。
始まりはアポロ計画?!
ACCPの始まりですが、人類初の月への有人宇宙飛行計画でもお馴染み「アポロ計画」から来ています。
どういうことかと言いますと、いざ宇宙に行くとなると、何かあっても緊急の対応はできません。
そのため、宇宙に行く際は食中毒などのトラブルが起きないように、食事の安全性を追求してきました。
これによって誕生したのが、宇宙食となるわけです。
そして、宇宙食を今までより安全に製造するために考え出されたのがHACCPに当たります。
HACCPの手順と原則
HACCPは、7原則12手順と呼ばれるやり方で展開されます。
HACCPを導入するメリット
HACCPは今や完全義務化されていますが、そのメリットは多くあります。
本段落では、5つのメリットに触れていきます。
衛生意識に対する向上
HACCPは従来の衛生管理法に比べて、より細かい手順で行います。
細かく行う中で、従業員の衛生意識に対する向上も見込めます。
クレームやトラブルの減少
衛生管理を徹底するということは、異物混入や汚染のリスクを下げることにも繋がります。
そうなれば、必然的にクレームや事故の減少にも期待できます。
自社の衛生面を強くアピールできる
HACCPを国際的に認められた衛生管理法です。
7原則12手順に沿って衛生管理を行うので、自社の衛生管理についての取り組みを明確な根拠に基づいて説明ができます。
これにより説得力が上がり、自社の衛生面を強くアピールすることにも繋がるのです。
製品の不具合発生時にも柔軟に対応できる
HACCPでは、危害要因分析などを通じて事前に危害となる要因を定めて対策を行います。
そのため、万が一何か不具合が生じても、予め行った分析に基づいて原因を特定できます。
同時に不具合解決のために、迅速な対応が可能となります。
生産効率の向上
HACCPはこれまで以上に細かい手順で行う必要があるため、一見生産効率が下がるようにも思えるでしょう。
確かに最初の内は、記録作業などである程度手間が生じます。
しかし、HACCPに導入することで、衛生管理の基準が明確になりますし、
これによって先述したクレームや不具合発生などが起きても、効率良く解決できます。
また、トラブルが減少すれば処理にかかる時間も削減できるので、結果として生産効率の向上に繋がるのです。